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『号外』スポーツの価値を伝えるため。今も進化し続けるダルビッシュミュージアム。~初代、二代目館長へインタビュー~

GUEST:スペース11 ダルビッシュミュージアム館長
ダース・ローマシュ匡(初代館長)
小原徹也(二代目館長)

https://www.darvish-museum-space11.com/#

〒650-0003 兵庫県神戸市中央区山本通1-7-16 ダルビッシュコート 3階
開館時間:12:00~16:30(入館は閉館の30分前まで)
入場料:大人 500円 高校・中学生 300円 小学生 10円

ダルビッシュ選手の背番号にちなんで2013年11月11日11時11分にオープン。ダルビッシュ選手の活躍が飾られるミュージアム。

Fedal Management有限会社 代表取締役のダルビッシュセファット ファルサ氏の「現役中であるからこそ受賞するタイトルやチームの移籍等があれば変化がありミュージアムそのものが生き物になる」という発案で、現役中にミュージアムをオープンした。

ミュージアムには、家族連れや修学旅行生、海外からの観光客に加えて、ダルビッシュ選手が所属していた北海道日本ハムファイターズファンなど、多くの野球ファンが訪れる。
開館からは5万人以上がすでに訪れており、ダルビッシュ選手の高い人気を裏付ける。


新型コロナウイルスの影響により開幕が遅れた2020年シーズンにおける同選手は、7~8月の月間MVPに選出されている。
9月8日現在で7勝(1敗)は両リーグ最多タイ、防御率1・44はリーグトップ、63奪三振は同5位と輝かしい成績を収めており、日本人初のサイ・ヤング賞に向かってひた走るダルビッシュ選手のミュージアムがどのような背景・想いとともに運営されているのかを聞いてみた。

※本記事はnote移行前の旧SPODGEで2020年9月24日に掲載した記事になります。


ダース・ローマシュ匡さん(初代館長)

元プロ野球選手であり、ダルビッシュ選手のマネージメントを務める。
北海道日本ハムファイターズへ在籍していた時期にダルビッシュ選手とチームメイトであった縁で、現役引退後の2013年から「スペース11 ダルビッシュミュージアム」の運営責任者(2018年5月から館長)を務めている。

―現在は野球Youtuberとしてもご活躍されるダースさんが、ミュージアムの初代館長に就任した経緯を教えてください。

ダルビッシュセファット ファルサ社長より、「お客様との野球の会話ができ、実際のダルビッシュ選手を知っている」という点から任命頂きました。

―ミュージアム運営を通じて感じるスポーツの価値はありますか?

観光スポットやダルビッシュ選手のファンの聖地として訪れる方以外に、「ダルビッシュミュージアムに来てパワーを貰いました」というお客様に出会うと、入場人数や売上以上の価値を感じています。

「元気をもらった」や「パワーをもらいました」などの声は、お金では買えないものだと思っていて、スポーツだからこそ生まれる価値だと考えています。

こういったお客様の声は、僕らも元気やパワーをいただきますね。

今も、ダルビッシュ選手は現役で活躍しているということもあり、まだまだ物語の続くミュージアムとして複数回来ていただけるお客様も多くいらっしゃいます。

また、ミュージアムには数々の名言があり、中には仕事に通じる言葉も多いという声もいただきます。

スポーツだけではなく、ビジネスにも通じるようなメッセージに聞こえませんか?

このダルビッシュミュージアムが、頑張る人のパワースポットになれば良いなと思います。


小原徹也さん(二代目館長)

岡山関西高校出身~関西外国語大学~NOMOベースボールクラブ
高校の同級生でバッテリーを組んでいたダース・ローマシュ匡さん(初代館長)から声をかけられ、二代目館長を務める。

―このダルビッシュミュージアムをどのようなものだと考えておりますか?

メジャーリーガーとしてアメリカで活躍すると、日本にいるファンと直接会う機会は少なくなりますが、ダルビッシュ選手も喜んでいるということを、ミュージアム運営を通してお客様に伝えていきたいと考えています。

そして、ミュージアムを通して日本からも多くの人が『ダルビッシュ選手』を応援しているということを本人にも伝えるのが僕たちの仕事でもあると思います。

―小学生の入館料を300円から10円にしたとお聞きしました。そこに込められた想いとは?

ダルビッシュ選手の意見で、教育の一環として金額を変更しました。

小学校低学年の子でも自分のお小遣いで払える金額に設定し、「世の中に無料のものはない」ということを伝えていきたいと考えています。

無料にしようと思えば出来なくもない。ただ、10円でも「お金を支払う」ことに意味があると思っています。

300円の料金設定をしていた時は、子どもだけで来館した際に、事故やケガがあったら困るというリスクを考えていましたが、オープン以降そういったことがなかったことも影響しています。

子ども達がミュージアムまで足を運び、自分のポケットから10円をカウンターに差し出す姿は、なんとも言えない光景です。

自分のお金を払った小学生は自然と前のめりになっていますよ。

子どもは子どもなりに、欲しいお菓子やおもちゃを我慢して支払う10円には、大人が支払う300円よりも大きな価値があると僕らは思っています。

ミュージアムの壁にあるダルビッシュ選手の言葉で、『土日の休みが消え、夏休みが消え、冬休みが消え、友達が遊んでいる時に練習していた。だからこそ今がある。』という言葉があります。

「何かを犠牲にしたその先に得るものがある」ということなど、教育的な観点からも、何か発信していける場所でありたいと思いますね。

最近では、修学旅行生や課外活動でも来館いただくようになり、ミュージアムとして教育的要素がさらに必要だと感じていますね。

アスリートが与える影響力は大きい。ということを感じます。

今後もダルビッシュ選手を近くに感じて欲しいですね。


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